受験の結果が出ると、どうしても合否に意識が向いてしまいます。しかし、結果にかかわらず、お子さんが努力してきた過程をしっかり認めてあげることが何よりも大切です。「合格＝成功」「不合格＝失敗」という考えではなく、「努力したことそのものが価値のある経験だった」と伝えましょう。
努力を称賛することの重要性
受験を経験したことで、お子さんはさまざまな力を身につけています。
具体的には:
- 計画を立てて実行する力
- 自分と向き合いながら努力する力
- 知識を積み重ねる力
- 失敗や挫折を乗り越える力
これらは、受験の結果に関係なく、お子さんの成長につながる大切な経験です。だからこそ、「合格・不合格」に関わらず、お子さんの頑張りをしっかり認めることが必要なのです。
どんな言葉をかけるとよいか？
お子さんが努力したことを具体的に伝えながら、称賛の言葉をかけましょう。
例:
- 「毎日遅くまで頑張って勉強していたね。その努力は絶対に無駄にならないよ。」
- 「どんなときも諦めずに取り組んできたことが、本当に素晴らしいと思うよ。」
- 「この経験が、これからの人生にきっと役立つよ。」
結果に対するコメントよりも、「どんな努力をしてきたか」に焦点を当てると、お子さんは自分の頑張りを誇りに思えるようになります。
合格した場合の対応
お子さんが希望の学校に合格した場合は、もちろん一緒に喜びを分かち合いましょう。しかし、単なる「おめでとう！」だけではなく、「ここまで頑張ったことが素晴らしい」と努力にフォーカスした言葉をかけることが重要です。
例:
- 「これまでの努力が実を結んだね！本当におめでとう！」
- 「自分で目標を決めて頑張ったからこそ、今の結果があるね。」
- 「ここまで頑張ったことを誇りに思っていいよ！」
このように伝えることで、お子さんは「努力することの大切さ」を改めて実感できます。
不合格だった場合の対応
残念ながら希望の学校に合格できなかった場合、お子さんは落ち込んでしまうかもしれません。このとき、無理に励ましたり、すぐに「次のことを考えよう」と促したりするのは逆効果になることがあります。
まずは、お子さんの気持ちに寄り添いましょう。
避けたほうがよい言葉:
- 「頑張りが足りなかったのかもね。」 → 努力を否定してしまう。
- 「気持ちを切り替えて、次を目指そう！」 → まだ心の整理がついていない段階では、プレッシャーになる。
- 「〇〇高校でもいいじゃん！」 → 本人がまだ納得していないかもしれない。
適切な言葉の例:
- 「本当に頑張ったね。お母さん（お父さん）はその努力をちゃんと見てたよ。」
- 「悔しい気持ち、わかるよ。でも、ここまで努力したことは絶対に意味があるよ。」
- 「今はしんどいかもしれないけど、長い目で見たら、この経験はきっと役に立つよ。」
このように、お子さんの努力を認め、気持ちに寄り添うことで、少しずつ前向きになれるはずです。
努力を称賛することで得られる効果
努力を認めることで、お子さんは「結果だけではなく、自分が頑張ったことそのものに価値がある」と実感できます。これは、今後の人生で新しい挑戦をするときの自信につながります。
受験はゴールではなく、新しいスタートです。どんな結果であれ、お子さんが努力してきたことをしっかりと認め、一緒に成長を喜びましょう。
